預言者エリヤ

父と子と聖霊の御名によりて アーメン

列王記 17章 8〜

 また主の言葉がエリヤに臨んだ。「立ってシドンのサレプタに行き そこに住め。わたしはひとりのやもめに命じて そこであなたを養わせる」

彼は立ってサレプタに行った。町の入り口までくると 一人のやもめが薪を拾っていた。

エリヤはやもめに声をかけ 「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。

彼女が取りに行こうとすると エリヤは声をかけ 「パンも一切れ 手に持って来てください」と言った。

彼女は答えた。

「あなたの神 主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と 瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしはこの二本の薪を拾って帰り わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。私たちはそれを食べてしまえば あとは死ぬのを待つばかりです」

エリヤは言った。

「恐れてはならない。帰って あなたのいったとおりにしなさい。だが まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って わたしに持って来なさい。その後 あなたの息子のために作りなさい。なぜならイスラエルの神 主はこう言われる。

 主が地の面に雨を降らせる日まで

 壺の粉は尽きる事なく

 瓶の油はなくならない」

やもめは行って エリヤの言葉どおりにした。

こうして彼女もエリヤも 彼女の家の者も 幾日も食べ物に事欠かなかった。

主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり 壺の粉は尽きる事なく 瓶の油もなくならなかった。

ー黙想ー

この箇所は イエスがサマリアの女に話しかける場面に似ている。

意図せずに 遥か昔の神の人と同じような場面に遭遇し 似たような会話がなされたのでしょう。

 さて この旧約の預言者エリヤ。神の人とも呼ばれた大預言者について。

まず 遡って話さなくてはいけない。

ダビデの子ソロモンは 賢かったのだけれど 多くの女性を愛し その虜となった。数々の王妃と側室がいた。それは主なる神のお望みではなかった。

「彼らは必ずあなたたちの心を迷わせる」

 ソロモンが老境に入った時 案の定 女たちは王の心を迷わせ 他の神々に向かわせた。

女神アシュトレト 神ミルコム 神ケモシュ 神モレク ・・・

ソロモン王の心は迷い 天地創造の主なる神から離れた。主は二度 戒めたが ソロモンは守らなかった。

そこで主なる神は言われた。

「わたしが授けた契約と掟を守らなかったゆえに あなたから王国をさいて取り上げ あなたの家臣に渡す」

「ただし 王国全部を裂いて取り上げる事はしない。我がしもべダビデのゆえに わたしが選んだ都エルサレムのゆえに あなたの息子に一つの部族を与える」

 この時から 主は ソロモンに敵対するものを次々起こす。その中に ネバトの子ヤロブアムがいた。彼はソロモンに仕えていたが やがて王に反旗を翻した。

 ヤロブアムは有能な人物で ソロモンはこの若者の働きぶりを見て ヨセフ族労役全体の監督に任命していた。

ある日 エルサレムを出たところで 預言者アヒヤが道で彼に出会った。そうしてヤロブアムに言った。

「主はこう言われる『わたしはソロモンの手から王国を裂いて取り上げ 十の部族をあなたに与える。ただ一部族だけは 我がしもべダビデのゆえに また 全部族の中から選んだ都エルサレムのゆえにソロモンのものとする・・・』」

「『わたしがこうするのは ソロモンがわたしの道を歩まず わたしの目にかなう正しい事を行わず 父ダビデのようには 掟と法を守らなかったからである。』」

「『わたしの戒めと掟を守った 私の選んだしもべダビデのゆえに 彼をその生涯にわたって君主としておく。しかしわたしは 彼ソロモンの手から王権を取り上げ それを十部族とともにあなたに与える。』」

「『わたしはあなたを選ぶ 自分の望む通りに支配し 王となれ。あなたがわたしの戒めにことごとく聞き従い わたしの道を歩み わたしの目にかなう正しい事を行い 我がしもべダビデと同じように掟と戒めを守るなら わたしはあなたとと共におり ダビデのために家を建てたように あなたのためにも堅固な家を建てる。こうしてわたしはダビデの子孫を苦しめる。しかし いつまでもというわけではない』」

神の人からそれらを聞いたヤロブアムを ソロモン王は殺そうとした。ヤロブアムは直ちにエジプト王シシャクのもとに逃亡。ソロモンが死ぬまで エジプトにとどまった。

ソロモンが天寿を全うし ダビデの町に葬られたのち ソロモンの子レハブアムが王になった。

エジプト滞在中のヤロブアムも呼ばれた。そして ソロモンの子レハブアム新王に言った。

「あなたの父ソロモン王は わたしたちに過酷な軛を負わせました。あなたの父上が私たちに課した過酷な労働 重い軛を軽くしてください。そうすれば 私たちはあなたにお仕えします」

ソロモンの子レハブアム王は 父ソロモンに仕えていた長老たちに相談した。彼らは答えた

「もしあなたが今日この民のしもべとなり 彼らに仕えてその求めに応じ 優しい言葉をかけるなら 彼らはいつまでもあなたに仕えるはずです」

しかしソロモンの息子レハブアム新王は この長老たちの勧めを捨て 自分たちと共に育ち 自分に仕えている若者たちの勧めを選んだ。

「この民にこう言いなさい『わたしの小指は父の腰より太い。父がお前たちに重い軛を負わせたのだから わたしは更にそれを重くする。父がお前たちを鞭で懲らしめたのだから わたしはさそりで懲らしめる』」

ソロモンの跡取り息子の新しい王は ヤロブアムと全ての民に その勧めの通り告げた。

人々は 王が耳をかさないのを見て 言葉を返した。

「ダビデの家に我々の受け継ぐ分が少しでもあろうか。エッサイの子とともにする嗣業はない」

「今後自分の家の事は自分で見るがよい」

このようにして 王国は分裂していった。

 ソロモンが 天地創造の神以外のわけのわからないものにうつつをぬかし それらに従ったからだ。

それから ダビデ・ソロモン・ヤロブアムとその子孫らと 他の王たちとの間で 争いが絶えることなく続いた。

 イスラエルの王に オムリの子アハブが立ったのは、ユダの王アサの治世第三十八年。

 イスラエル王アハブはサマリアで二十二年間イスラエルを治めたが 誰よりも悪だった。天地創造の神ではないものを神といい それに仕え ひれ伏し それのために神殿を建て 祭壇まで築いた。それまでのどの王にも増して 主の怒りをかった。

預言者エリヤが現れたのはその頃だった。

ーギレアドの住民、ティシュべ人エリヤー

ヨルダンの東の向こうに

エリヤはアハブ王に言った。

「主は生きておられる。わたしが告げるまで 数年の間 露も降りず雨も降らないであろう」

主のことばがエリヤに臨んだ

「ここを去り 東に向かい ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに身を隠せ。その川の水を飲むが良い。わたしは烏に命じて そこであなたを養わせる」

エリヤは直ちに行動した。

 ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに行き そこにとどまると 数羽の烏が 朝夕 パンと肉を運んできた。先の預言通り 雨がこの地方に降らなかったので 川も枯れてしまった。

再び主の言葉がエリヤに臨んだ。

「立ってシドンのサレプタに行き そこに住め。わたしは一人のやもめに命じて そこであなたを養わせる。」

エリヤはたって サレプタに行った。

すると 町の入り口に一人のやもめが薪を拾っていた。

さて このやもめは息子と二人暮らしのようだ。そのやもめに エリヤは 少しの水とパンを要求する。

やもめは言った。

「あなたの神 主は生きておられます」(神は生きておられるので わたしは決して嘘はつけません)

「わたしには焼いたパンなどありません。壺の中に一握りの小麦 瓶の中にわずかな油があるだけです」

「二本の薪を拾って帰り わたしと息子の食べ物を作り それを食べてしまえば あとは死ぬのを待つばかりです」

エリヤは言う

「恐れてはならない」

「まずそれでわたしのために小さいパン菓子をつくって わたしに持って来なさい。その後 あなたの息子のためにつくりなさい」

「主が地の面に雨を降らせる日まで 壺の粉は尽きる事なく 瓶の油はなくならない」

主は エリヤを使い この貧しいやもめと息子を救おうとしていたのだ。

 やもめはすぐに行って エリヤの言葉通りにした。

そして エリヤの言葉通り 幾日も それは尽きることがなかった。

直ちに従う

ただ信じた

それが義とされた

神の手は長い

作成者: sumiremama

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